2009年10月13日火曜日

asahi shohyo 書評

同じ時のなかで [著]スーザン・ソンタグ

[掲載]2009年10月11日

  『反解釈』『良心の領界』など数多くの著作で日本でも知られ、04年に71歳で死去した米国の批評家・作家による「最後のエッセー集」。美学、ドストエフ スキーらロシアの作家、9・11以後の米国社会、写真とイラク兵捕虜虐待問題などを論じたエッセーと、エルサレム賞受賞スピーチなど5本の講演録が収めら れ、著者ならではの鋭い知性と論理が随所に光る。特に革命と文学に生きた亡命作家ビクトル・セルジュを論じた最晩年のエッセーと「作家の責務」について 語った最後の講演「同じ時のなかで」は、表現者の倫理と生き方を問い興味深い。

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 木幡和枝訳

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同じ時のなかで

著者:スーザン・ソンタグ

出版社:エヌティティ出版   価格:¥ 2,730

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反解釈 (ちくま学芸文庫)

著者:スーザン ソンタグ

出版社:筑摩書房   価格:¥ 1,575

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良心の領界

著者:スーザン ソンタグ

出版社:NTT出版   価格:¥ 2,310

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