2009年10月29日木曜日

asahi shohyo 書評

書く—言葉・文字・書 [著]石川九楊

[掲載]2009年10月25日

 書は絵画のような美術ではない、と著者は断じる。筆が紙に触れるや、微粒子的律動の跡が点画に、文字に、文章になる。単なる図形ではなく、できあがるまでの過程こそが芸術だ。手に筆を持ち、書くという行為の奥深さに気づかされる。時代につれ文字の姿が変わるのも劇的だ。

表紙画像

書く—言葉・文字・書 (中公新書 2020)

著者:石川 九楊

出版社:中央公論新社   価格:¥ 777

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