2008年11月29日土曜日

asahi culture society philosophy Levi France

レビストロース氏100歳 サルコジ大統領が祝福

2008年11月29日15時6分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

 【パリ=国末憲人】20世紀を代表する思想家で文化人類学者のクロード・レビストロース氏が28日、100歳を迎えた。地元フランスのサルコジ大統領は同日、同氏を訪問して敬意を表し、様々な記念行事も催された。

 同氏はパリ在住。メディアにはほとんど出ないが、健康で、旅行もする。頭脳の明敏さは相変わらずという。大統領府によると、現代社会の今後についてサルコジ大統領と意見を交わしたという。

 仏政府はこの日、仏で活動する人文社会科学者を対象とする「レビストロース賞」を創設すると表明。同氏の中南米などでの収集品を多く所蔵するパリの国立 ケ・ブランリ美術館も同日、同氏の作品の朗読など記念行事を展開。仏国立図書館は同氏の原稿を展示し、ルモンド紙は4ページの特集を掲載した。

 レビストロース氏は構造主義の父といわれ、55年に発表した「悲しき熱帯」が人文社会科学全般に大きな影響を与えた。日本文化の愛好者としても知られる。



2008年11月28日金曜日

asahi environment local government Kumamoto Arase damu

熊本県知事、荒瀬ダムの存続を発表 地元住民ら反発

2008年11月27日20時21分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

 熊本県八代市坂本町の球磨川にある県営荒瀬ダムについて蒲島郁夫知事は27日、財政難を理由に撤去方針を転換し、存続させるとの意向を県議会各会派に説明し、記者会見で発表した。撤去を求める地元住民らは反発している。

 知事は「撤去は県の一般会計から巨額の資金投入を必要とする。県を財政再生団体にしないため、存続が最も妥当」と説明。国土交通省の川辺川ダム計画への 反対表明との違いについては「ダムがあっても地域の人に迷惑をかけないよう、環境対策や水産業振興に努力する」と答えた。

 荒瀬ダムの撤去を求めてきた旧坂本村(現在は八代市坂本町)の木村征男元村長ら地元住民は県庁内で知事を待ち受け、「撤去は地域住民や県民と県が交わした約束。簡単に覆していいのか」とする抗議文を手渡した。

 県は今後、2010年3月で切れる水利権の更新手続きの準備を進める。水利権更新の許可権限は国土交通省九州地方整備局長が持つ。河川法上は必要 ないが、水利権更新の際に流域漁協や地元自治体の同意を求める場合もある。地元漁協は「ダム撤去で清流を復活させ、八代海の漁場再生を」との立場で一致し ており、水利権更新のハードルは高くなりそうだ。




asahi archeology history Japan Nara Asuka kitora

キトラ古墳の天文図はぎ取り 着手から4年余、作業終了

2008年11月27日21時30分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 このエントリをYahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

写真はぎ取り作業前のキトラ古墳の天文図。朱色の四つの円や、星を示す金箔で描かれている=奈良文化財研究所提供

図

 極彩色壁画が描かれていた奈良県明日香村のキトラ古墳(特別史跡、7世紀末〜8世紀初め)で、石室天井の天文図(直径60センチ)のはぎ取り作業が終了 したと、文化庁が27日発表した。石室の東西南北にあった四神(ししん)の「青竜」「白虎」「朱雀」「玄武」や、「子(ね)」「丑(うし)」「寅(と ら)」など十二支像などの壁画ははぎ取り済みで、04年8月に始まった国内初の壁画のはぎ取り作業は4年余りで終了した。

 同庁によると、天文図は天井が湾曲しているため作業が難しく、最後まで残されていたが、07年7月からはぎ取りを開始。下地の漆喰(しっくい)が 劣化して粉状になった部分も多く、一体的に取り外すのは困難だったため、大半をヘラによる手作業で113の小片に分けて順次取り外された。27日の作業で は、天文図の西側に最後まで残っていた星座「天倉」など3カ所をはぎ取った。

 キトラ古墳の天文図は、現存する本格的なものとしては世界最古とされる。四つの円と星座の線を朱色で、星を金箔(きんぱく)で描き、天体を表して いる。古代中国で確立したとされる。同古墳の天文図には約350個の星があり、68の星座が表現されていると推定されていたが、今回のはぎ取りの結果、実 際に残っている星は277個(痕跡だけの98個を含む)だった。

 はぎ取った天文図は来年1月から修理作業に入り、小片を組み立てるには1年程度かかる予定。順調に進めば2011年には公開出来る状態になるという。(渡義人)




asahi archeology history Japan Osaka Sakai Mozu kofun

陵墓参考地の百舌鳥御廟山古墳、初の一般公開へ

2008年11月28日6時19分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

写真墳丘の周りに見学用の仮設通路が設けられた百舌鳥御廟山古墳=堺市北区百舌鳥本町、本社ヘリから、荒元忠彦撮影

写真発掘現場が公開された百舌鳥御廟山古墳=21日午後、大阪府堺市、荒元忠彦撮影

図

写真

 宮内庁と堺市が同時に調査を進めている「百舌鳥(もず)御廟山(ごびょうやま)古墳」(堺市北区)が29、30両日、天皇や皇族の墓の可能性がある「陵 墓参考地」の発掘現場としては全国で初めて一般公開される。調査では、築造時の墳丘の全長が今より十数メートル大きい約200メートルだったことが判明し た。江戸時代に灌漑(かんがい)用水を蓄えるため墳丘のすそを削って堀を広げたとみられる。(石前浩之)

 同古墳は前方後円墳で、これまで全長186メートルと考えられてきた。日本最大の大山(だいせん)古墳(仁徳天皇陵、全長486メートル)を含む百舌鳥古墳群では4番目に大きい。

 調査の結果、墳丘のすそ部分に削られた跡があり、すぐ上の墳丘の1段目のテラスに最高約1.5メートルの高さの盛り土があった。盛り土はすそ部分 と同じ土質で堀の底の泥も含まれていたため、削られた後に積み上げられたと判断した。掘削される前の墳丘の全長は約200メートルと推定できるという。

 同市によると、江戸時代前期に近隣で新田開発があった。古墳の堀は当時、田んぼに水を供給するため池としても使われており、貯水量を増やすために削られた可能性が高いという。同市は「古墳が地域の生活に溶け込んできたことをうかがわせ興味深い」と話している。

 一般公開は午前9時〜午後4時。宮内庁が管理する墳丘内に入ることはできないが、周囲に設けた仮設通路(約300メートル)を歩いて見学できる。 見学希望者の集合場所は同市堺区百舌鳥夕雲町(せきうんちょう)の大仙公園催し広場。両日とも、先着5千人に整理券が配布され、職員が随時現地に案内す る。小雨決行。問い合わせは同市文化財課(072・228・7198)へ。



asahi international society USA government president Obama mobile

携帯大好きオバマ氏ピンチ ホワイトハウスでは所持に壁

2008年11月28日16時47分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

写真携帯電話で話すオバマ氏=AP

 【ニューヨーク=真鍋弘樹】ホワイトハウス入り後、果たしてオバマ氏は携帯電話を手放せるか——。関係者の間で今、それが話題になっている。同氏は自他共に認める「ケータイメール中毒」だが、米大統領就任後はセキュリティー上の理由などで使うことはできなくなりそうだ。

 オバマ氏は、メールやホームページが見られるスマートフォンの一種「ブラックベリー」を常に腰のベルトに装着しており、暇さえあればメールをチェックしている様子がよく見られる。

 米メディアによると、選挙期間中も陣営からのメモやブリーフィングをすべて携帯メールで受けていたほか、友人らに「シカゴ・ホワイトソックスが勝っ た!」などとメールを送っていたという。本人も自覚しており、AP通信が大統領候補に趣味などをアンケートした際、「悪い習慣」に「ブラックベリーの チェック」と答えている。

 だが大統領就任後はいくつもの壁にぶつかりそうだ。まずハッキングされたり電話機を紛失したりして、外部に情報が漏れる恐れがある。また、法的に 個人メールもすべて大統領の公式記録となるため、自由に削除もできず、最終的には公開対象となり、議会などの召喚の対象にもなってしまう恐れがある。

 クリントン、ブッシュ両大統領は在職期間、電子メールの使用をあきらめたという。オバマ氏もケータイを手放さざるを得ないのでは、というのがもっぱらの見方だ。



asahi government law ex-prime minister Fukuda

福田前首相置き土産、ひっそり成立 「200年住宅」法

2008年11月28日19時53分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

 耐久性があり、資材のむだ遣い軽減にも配慮した「200年住宅」の建設をうながす長期優良住宅普及促進法が28日、参院本会議で全会一致で可決、成立した。自民党の住宅土地調査会長を務めたことがある福田前首相の肝いりで、今年2月に通常国会に提出されていた。

 同法は、市町村長や知事の認定を受け、固定資産税などが一般住宅以上に軽減されたり、超長期の住宅ローンが組めたりするといった優遇措置が柱。前首相の「置き土産」が、首相交代後に今国会でひっそり成立した。




2008年11月27日木曜日

asahi shohyo 書評

論理アタマをつくる! ロジカル会話問題集 [著]船川淳志・生方正也

[掲載]2008年11月23日

■年間4千人のビジネスパーソンが研修する「知的話し方」トレーニング。問題を解くうちに説得力ある論法が自然と身につく

  相手の"ごまかし"を見抜き不毛な議論と決別する、ビジネス現場で即使える会話テクニック。年間4000人のビジネスパーソンを指導する第一線コンサルタ ントが、ビジネスで必須の論理的なコミュニケーションの手法を全50問のクイズ形式で、楽しくわかりやすく伝授。問題を解きながら7つの理論(因果関係、 演繹・帰納、メタファー・アナロジー、数字のトリック、詭弁ほか)と応用術、説得力のある論法が身につく。

朝日新聞出版

表紙画像

論理アタマをつくる!ロジカル会話問題集

著者:船川 淳志・生方 正也

出版社:朝日新聞出版   価格:¥ 1,470

asahi biology archeology Coelacanth Indonesia

シーラカンス、漁師が生け捕り インドネシア

2008年11月27日14時26分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

写真インドネシア・スラウェシ島沖で捕獲されたシーラカンス=サムラトゥランギ大・アクアマリンふくしま提供

 【ジャカルタ=矢野英基】インドネシア・スラウェシ島北部のタリセイ島付近で25日、「生きた化石」と呼ばれるシーラカンスを地元の漁師が捕獲した。体長110センチ、体重20キロ。同国近海での生きたままの捕獲は3例目となり、生態解明が期待される。

 現地調査の準備を進めていた「アクアマリンふくしま」(福島県いわき市)に、研究で協力関係にある地元のサムラトゥランギ大を経由して伝えられた。シー ラカンスは約4億年前に出現し、絶滅したと考えられていたが、1938年に南アフリカ沖で発見され、インド洋のコモロ諸島周辺などで200匹以上が捕獲さ れた。インドネシアでは97年に市場で確認され、98、07年に捕獲された。アフリカ種とは別種とされる。