2008年12月10日水曜日

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日本人3氏が物理学賞独占「全く偶然」 選考委員長語る

2008年12月10日12時36分

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写真ノーベル物理学賞選考委員長のヨセフ・ノルドグレン氏=7日、ストックホルム市内のホテル、古沢孝樹撮影

写真ノーベル化学賞選考委員長のグンナル・フォン・ヘイネ氏=3日、ストックホルム・王立科学アカデミー

 【ストックホルム=行方史郎、久保田裕】10日夕(日本時間11日未明)のノーベル賞授賞式を前に、物理学賞と化学賞の選考委員長が朝日新聞のインタ ビューに応じた。物理学賞を日本育ちの3人が独占したことについて「まったくの偶然。国については何も考慮していない」と語り、化学賞を授ける下村脩(お さむ)さん(80)については「誰からも異論は出なかった」と明かした。

 物理学賞の選考委員長を務めたウプサラ大のヨセフ・ノルドグレン教授(61)は、小林誠さん(64)、益川敏英さん(68)の素粒子理論について 「基本粒子には3世代(類型)あると予言した明解な業績」と評価した。南部陽一郎さん(87)=米国籍=については「自発的対称性の破れという理論が、素 粒子論に及ぼした影響の大きさが評価された。物理学への長年の貢献や高齢というのはまったく関係ない」と述べた。

 化学賞の選考委員長を務めたストックホルム大のグンナル・フォン・ヘイネ教授(57)は、下村さんがオワンクラゲからGFP(緑色蛍光たんぱく 質)を発見したことを高く評価した。下村さんは発見当時、GFPが生命科学の実験に不可欠な道具として利用されることをまったく想像していなかった。ヘイ ネ教授は「科学の進歩のありかたを象徴している。その意味でもノーベル賞にふさわしい」と語った。



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