新種の「超小型」ティラノサウルス、中国で化石発見
大型のティラノサウルス・レックス(左)と新種のラプトレックスの想像図=サイエンス提供
白亜紀末期(約6550万年前)に北米にいた肉食恐竜ティラノサウルス・レックス(Tレックス)にそっくりで、体長が約5分の1、体重比だと約90分の 1と超小型のティラノサウルス類の新種の化石が、中国・内モンゴルで発掘された。米中の研究グループが「略奪者の王」を意味する「ラプトレックス」と名付 け、18日付の米科学誌サイエンスに発表する。
この新種の化石は約1億2500万年前の白亜紀前期の地層からほぼ完全な形で見つかった。5、6歳の成長中の個体で全長約3メートル、体重約65 キロと推定された。大きな頭骨、短い前脚などTレックスと同様の特徴を備えており、Tレックスの祖先と考えられるという。頭骨や前脚の特徴は、進化の過程 で大型化するに伴って発達したと考えられていたが、かなり早い段階で備わっていたことになる。
国立科学博物館の真鍋真研究主幹は「有名なティラノサウルスの基本形は、北米のTレックスよりも約6千万年も早くアジアで、ミニチュア版として完成されていたことが明らかになった」と話している。(松尾一郎)
0 件のコメント:
コメントを投稿