2009年9月29日火曜日

mainichi international art painting Russia museum digital picture photo

プーシキン美術館:所蔵作品の一部ネットで公開

プーシキン記念美術館で行われた所蔵絵画の特殊撮影デモンストレーション=2009年9月28日、大木俊治撮影
プーシキン記念美術館で行われた所蔵絵画の特殊撮影デモンストレーション=2009年9月28日、大木俊治撮影

 【モスクワ大木俊治】モスクワのロシア国立プーシキン記念美術館は28日、所蔵品の一部をデジタル化し、インターネット上で公開するサービスを始 めたと発表した。軍事用の高度な解析技術を使い、研究目的でも利用できるのが特徴という。約75万点の所蔵品のうち、18〜19世紀のロシアや英国の絵画 約1200点が既に公開された。同美術館が所蔵する北斎や広重など日本の浮世絵約2000点のうち300点の撮影も進めており、近日中の公開を目指す。

 日本たばこ産業(JT)のロシア現地法人「JTインターナショナル」が資金協力し、ロシアの電子企業「EPOS」がデジタル化した。

 所蔵品をネットで公開している美術館は他にもあるが、今回の画像は既存の業務用カメラの約4倍にあたる最高200メガピクセルの解像度を持つのが 特徴。特殊なカメラで作品を細部ごとに撮影し、再び集約する手法を用いた。ロシアで軍や警察が使っている「世界的に特殊な技術」(同社のオプレジェリョノ フ副社長)といい、このほど公開された1200点の撮影には7年間を費やした。

 プーシキン記念美術館のグルビチ副館長は、通常館内で公開できるのは所蔵品全体の1・5%に過ぎないと説明。「デジタル化で世界中の愛好者が多くの作品にアクセスできる。オリジナル作品を見ようと足を運ぶ人も増えるだろう」と話している。

 公開画像はwww.russianprints.ru(ロシアの絵画)、www.britishprints.ru(英国の絵画)で閲覧できる。

毎日新聞 2009年9月29日 10時46分(最終更新 9月29日 11時03分)




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