比叡山巡拝1千日を達成 光永阿闍梨が「千日回峰行」
千日回峰行の達成目前、境内を回る光永圓道阿闍梨=18日午前、大津市の比叡山延暦寺、高橋一徳撮影
千日回峰行を達成、境内に集まった信者に加持を行う光永圓道阿闍梨=18日午前、大津市の比叡山延暦寺、高橋一徳撮影
比叡山の峰や谷を1千日間にわたって巡拝する天台宗の荒行「千日回峰行(せんにちかいほうぎょう)」を、延暦寺大乗院住職の光永(みつなが)圓道阿闍梨 (えんどうあじゃり)(34)が18日朝、達成した。記録が残る織田信長の比叡山焼き打ち(1571年)以降50人目で、戦後13人目。
光永阿闍梨はこの日未明、大津市坂本本町の無動寺谷明王堂(むどうじだにみょうおうどう)を出発。白の浄衣(じょうえ)をまとい、わらじ履きで山 中の約300カ所をお参りしながら7里半(約30キロ)歩いた。午前8時15分に戻ると、集まった信者らに加持をし、「行を終えることができました」とあ いさつ。信者から「お疲れさま」と声をかけられた。
光永阿闍梨は「これから先も自分自身を向上させるために精進したい」と話した。
光永阿闍梨が千日回峰行に入ったのは03年3月。1年に100〜200日ずつ歩き、700日目を終えた07年10月には、明王堂に9日間こもり、 断食、断水、不眠、不臥(が)で祈り続ける「堂入り」の行を達成。今年3月からは比叡山中に加え京都市内の寺社をめぐる「京都大廻(おおまわ)り」に挑 み、1日84キロを100日続けて歩いた。この日までの総歩行距離は地球1周分の約4万キロ近くに達した。(大高敦)
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