新内閣：鳩山首相誕生へ…午後に国会指名 長妻氏は厚労相
鳩山由紀夫民主党代表（６２）は１６日午後、国会での首相指名選挙を経て第９３代、６０人目の首相に就任する。直ちに首相官邸に入って組閣を行 い、夜には民主、社民、国民新３党による鳩山新内閣が発足する。非自民の細川護熙連立政権が発足した９３年以来、１６年ぶりに政権が交代する。
鳩山氏は１７人の全閣僚を首相指名後に発表する方針。財務相に藤井裕久最高顧問、無駄遣い削減を担う行政刷新会議の担当相に仙谷由人元政調会長が 内定した。鳩山氏が一時国民新党の亀井静香代表の起用を検討した防衛相には北沢俊美副代表が、国土交通・沖縄北方・防災・海洋担当相には前原誠司副代表が 内定した。文部科学相に川端達夫元幹事長、環境相に小沢鋭仁（さきひと）国民運動委員長、農相に赤松広隆選対委員長、総務相に原口一博「次の内閣」総務担 当、経済産業相に直嶋正行政調会長、法相に千葉景子党総務委員長が内定した。
行政刷新会議担当相への起用が検討されていた長妻昭政調会長代理は調整の末、厚生労働相での入閣が固まった。中井洽（ひろし）元法相は国家公安委員長で入閣する見通し。
このほか既に入閣が内定しているのは、副総理兼国家戦略局担当相に菅直人代表代行▽外相に岡田克也前幹事長▽官房長官に平野博文役員室長。社民党の福島瑞穂党首は消費者・少子化・男女共同参画・食品安全、亀井氏は郵政・金融担当相に内定している。
鳩山氏の首相官邸入りを前に、新たに政務の副長官には国対副委員長の松野頼久衆院議員と松井孝治「次の内閣」内閣府担当、首相補佐官に小川勝也参院議院運営委員会筆頭理事を充てることが固まった。
首相指名選挙では衆参両院とも民主、社民、国民新３党などが鳩山氏を首相に指名する。１回目の投票で過半数を獲得し、鳩山氏が首相に選出される見通しだ。
鳩山氏は１６日午前、東京・田園調布の自宅前で記者団に「歴史を変える、わくわくする喜びと、歴史をつくる大変重い責任と、両方が交錯している。これからがすべて勝負だ」と語った。
鳩山氏は新首相選出後、社民党の福島党首、国民新党の亀井代表と党首会談を行い、連立政権樹立を正式に確認する。その後、鳩山氏は首相官邸入り し、新閣僚を呼び込むなど組閣に着手。官房長官が閣僚名簿を発表し、就任後初の記者会見に臨む。１６日夜に皇居での首相任命式と閣僚認証式を行う。【上野 央絵】
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