人生は手帳で変わる—フランクリン・プランナーでつかんだ成功物語　[編著]フランクリン・コヴィー・ジャパン

[掲載]2008年10月29日朝刊

■人生全体の時間管理が成功の素（もと）

　日常生活において、小さな努力を積み重ねていくことが、実は最も難しい。そこで誰もが、小さな仕事を、毎日続けていけるような創意工夫を凝らしていく。本書は、そうした「努力」を現実化するためのツールであると同時に、自己実現の手助けともなる「手帳」、フランクリン・プランナーに関する解説本である。４３人のユーザーたちが、いかにプランナーを活用し、目的へと歩を進められたのか、そんな声を集めたものだ。とにかくさまざまな分野の、年齢も性別もばらばらのビジネスパーソンの豊かな体験談が並んでいく。

　大きく五つの章に分かれているが、それがそのままプランナーの用途、効用を表している。目標設定、指針の確立、生産性、モチベーション、ライフバランスの５項目だ。章の初めに、たとえば「価値観と整合性がとれた目標は実現する」（目標の章）、「時間を管理するのではなく、行動を管理する」（生産性の章）というような概論が３〜５個載っていて、これを踏まえてから体験談を読むと、利用法のポイントがより深く理解できるようになっている。結局、時間を管理するということは、モチベーションそのものを確認することでもある。それが、人生という有限の時間の活用法にもつながっていくのである。