チンパンジーに強敵…マンドリルの子1、2数える 京都
タッチモニターに手を伸ばすマンマル。大きな顔は父親のマンゴロウ=京都市動物園
マンドリルのマンマル=京都市動物園
京都市動物園(左京区)が飼育する雄のマンドリル「マンマル」(1歳)が、モニターに表示された数字の「1」と「2」を識別し、順番通りに指し示すこと ができるようになった。チンパンジーはさらに高度な知能を持っているが、調査した京大野生動物研究センターの田中正之准教授は「マンドリルがこうした学習 をこなすのは、おそらく初めて」という。
田中さんは4月から同園のマンドリルを対象に、パソコンで制御するタッチモニターで数の学習をさせる研究を進めてきた。画面に表示された数字を順番通りにタッチすれば、ごほうびとしてリンゴがもらえる。
最初はマンマルの父親で18歳のマンゴロウが挑戦したが、なぜか途中でやる気を失った。代わりにそばで父の様子を見ていたマンマルが関心を持ち始めた。10月ごろには、同時に表示された「1」と「2」を順番通りに押せるようになった。
京大霊長類研究所がチンパンジーで同じ実験をした際には、9まで順番に押すことができた。チンパンジーにはまだ及ばないが、マンマルは子どもだけに覚えが早い。田中さんは「まだ伸びが期待できる。もう少しで3まで覚えられそうです」と話す。
入園者は実験を見学することができる。日時の問い合わせは同園(075・771・0210)へ。(村瀬成幸)
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