2008年11月24日月曜日

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古来から伝わる仏像「快慶作かも」 善光寺が調査依頼

2008年11月22日3時1分

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写真快慶作の可能性が高いとされた阿弥陀如来立像=長野市の善光寺

 長野市の善光寺は21日、所蔵している阿弥陀如来立像が鎌倉時代の仏師(ぶっし)、快慶の作である可能性が高いとして、東京芸大大学院美術研究科に調査を依頼した、と発表した。26日に東京芸大に運ばれる。

 仏像は高さ98.5センチ。光背と台座を合わせると194.4センチある。木像で全身に金箔(きんぱく)が厚く施されている。由来は不明で、古くから本堂の奥に保存されていた。03年から境内の史料館で展示していた。

 善光寺の若麻績(わかおみ)敏隆住職によると、見た目では快慶の名が記されていないが、端正な顔立ちや緩やかな衣の紋が快慶の作風に似ているという。今年6月に東京芸大大学院に写真を送り、さらに実物を見てもらったところ、快慶作の可能性が高いと判断された。

 調査を担当する東京芸大の籔内佐斗司教授(文化財保存学)は取材に対し、「今は快慶の様式の一作例である可能性が極めて高いという段階だが、3次元デー タやエックス線撮影などを比較検討し、快慶作品である可能性を証明したい。ただ、銘文が発見されない限り、快慶作とは断定できない」と答えた。

 快慶は、運慶とともに制作した奈良・東大寺南大門の金剛力士像や京都・醍醐寺の弥勒菩薩(ぼさつ)像など優美な作風で知られる。(渡部耕平)



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