2009年1月4日日曜日

asahi society industry sightseeing kanko Okayama Kurashiki Tibori park

倉敷チボリ公園 新年とともに、さようなら

2008年12月31日21時45分

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写真カウントダウン花火で大勢の来園者が公園の最後を見送った=31日午後11時47分、岡山県倉敷市、高橋正徳撮影

 岡山県倉敷市のテーマパーク「倉敷チボリ公園」が31日深夜、新年のカウントダウンをもって閉園した。97年7月の開業から11年、一度も単年度黒字にならず、運営主体の第三セクターの累積赤字が143億円に膨らみ、幕引きを余儀なくされた。

 11月以降、別れを惜しむ客が増え、12月28日以降は3年半ぶりに1日2万人を超えた。大みそかのメーンイベントは750発の打ち上げ花火。家族連れ やカップルら3万数千人が、花火とレーザー光線が交錯するショーを楽しもうと訪れた。入会金5万2500円で本人と同伴1人まで入園料が無期限で無料にな るハートフルクラブ会員だったという倉敷市内の主婦(75)は「夏休みなど、毎日のように孫を連れて来ました。もう二度と来られないなんて」と声を詰まら せながら話した。

 チボリ公園は、バブル景気さなかの87年10月、岡山市制100周年事業として誘致計画が浮上。いったん頓挫した後、JR倉敷駅北の工場跡地を借 りて県主導で開園した。総事業費474億円。初年度こそ9カ月間で約300万人を集めたが、その後年々減り、07年度は75万人だった。

 提携先のデンマーク・チボリ側との契約更新が07年7月に不調に終わり、県が年約6億円の借地代負担の打ち切りを決めたのを受け、県などが出資す る三セク「チボリ・ジャパン社」が08年8月の取締役会で閉園を決めた。建設費や補助金などとして県が出した金額は計約354億円にのぼった。

 閉園後、公園の遊具は海外へ転売され、土地は所有企業へ返還される。(野勢伸一)



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