ルーリン彗星をキャッチ 2月24日ごろ地球に最接近
人類は今後、二度と観測できないかもしれない——。2月下旬に地球に最も近づくルーリン彗星(すいせい)を28日早朝、天体写真家の中西昭雄さん (44)=東京都練馬区=が長野県富士見町の入笠山(にゅうかさやま)中腹で撮影した。天体望遠鏡(口径250ミリ、焦点距離1268ミリ)にとりつけた 特殊デジタルカメラで追尾し、約13分露光した。
この彗星は二つの尾をもっている。右上に長く伸びているのが、ガスでできた「尾」で、太陽と反対側に出ている。左下へ少し広がって見えるのは彗星から出たちりで、太陽方向に伸びているので「アンチテール(反対尾)」と呼ばれる。
07年7月、台湾のルーリン(鹿林)天文台による観測で発見された。国立天文台によると、2月24日ごろに地球に0.4天文単位(1天文単位は地 球から太陽までの距離)まで最接近し、真夜中なら南の空高くの土星の近くに、6等級以上の明るさで見えるという。軌道周期は少なくみても数千年以上とみら れる。(桜井林太郎)
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