2009年1月23日金曜日

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ガリレオの遺体、DNA鑑定へ 失明の原因解明

2009年1月23日15時1分

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 【ローマ=南島信也】「天文学の父」とされるイタリアの科学者ガリレオ・ガリレイ(1564〜1642)が失明した原因を解明するため、埋葬地を掘り起 こして遺体をDNA鑑定することになった。今年はガリレオが望遠鏡で天体観測を始めて400年にあたることから、調査が決まった。

 伊有力紙「コリエレ・デラ・セラ」によると、フィレンツェの光学研究所を中心に英ケンブリッジ大学の眼科の権威やDNAの研究者らが調査に参加。フィレンツェのサンタ・クローチェ教会に埋葬されている遺体の組織の一部からDNAを採取するという。

 ガリレオは若い頃から遺伝性とみられる眼病に悩まされ、晩年に失明。地動説を唱えたことでローマ法王庁の宗教裁判で有罪となり、軟禁生活を送った。死後95年たって同教会に埋葬された。

 ガリレオの指や、実際に使った望遠鏡やレンズを展示するフィレンツェ科学史博物館のパオロ・ガルッツィ館長は「失明原因の解明は科学にとって重要なことだ」と話す。

 一方で困惑の声も上がっている。ガリレオ研究の第一人者でフィレンツェ天文台のフランコ・パッチーニ教授は朝日新聞の取材に「なぜ博物館にある指を鑑定せず遺体を掘り起こしてまで調べるのか。彼も不愉快だろう。そっとしておくべきだ」と語った。

Galileo Galilei


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