2009年1月22日木曜日

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ママは娘見守る「司令官」 オバマ氏支えるミシェル夫人

2009年1月21日4時43分

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写真20日、ワシントンでの就任式前に教会を訪れたミシェル夫人(左)とオバマ新大統領=ロイター

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 【ワシントン=真鍋弘樹】ホワイトハウスに入居する初のアフリカ系の家族が20日、米ワシントンで大統領就任式の舞台に上った。「ママ司令官」を自称す るミシェル夫人(45)と長女マリアさん(10)、次女サーシャさん(7)。どこにでもいそうな、人間くさい「ファーストファミリー」の素顔は——。

 夫人と2人の娘は白亜の連邦議事堂前に姿を現し、就任の宣誓をするオバマ氏を笑顔で見守った。

 「私は、ママ司令官」「ファーストレディーになって一番の仕事は、娘たちを幸せにすること」(ミシェル夫人)

 17日、一家が列車でワシントンに向かう途中、長女のマリアさんが突然、ミシェル夫人に目隠しをした。そして、サーシャさんがレイを母親の首にかけた。この日は、ミシェル夫人の45歳の誕生日。ホワイトハウスへ引っ越す列車の中が、誕生日パーティーの会場となった。

 1964年、シカゴの貧民街で、奴隷を祖先に持つアフリカ系労働者階級の家に生まれた。名門プリンストン大を卒業、ハーバード法科大学院とエリートコースを歩み弁護士に。シカゴの弁護士事務所で働いている時にオバマ氏と知り合い、92年に結婚した。

 その後もシカゴ大病院副院長と華々しいキャリアウーマンの道を進むが、オバマ氏が政治家になった後は支える側に回り、家事もこなした。

 ホワイトハウス入りにあたり、米軍の「最高司令官(コマンダー・イン・チーフ)」となる夫の立場をなぞって自らを「ママ司令官(ママ・イン・チーフ)」と呼んだ。ホワイトハウスという特殊な環境の中で娘を守り、安心できる我が家にすることを「任務」と考えているようだ。

 「もし妻がライバルだったら私は負けていただろうが、幸運にも、彼女は政治の世界には足を踏み入れないだろう」(オバマ氏)

 大統領の妻として、ホワイトハウスで医療制度改革に取り組んだヒラリー・クリントン氏とは、また違ったタイプのファーストレディー像を作り上げそうだ。

 就任式に伴う舞踏会でどんな衣装を披露するかは直前まで秘密にされているが、本人が心配しているのは夫のダンスの腕前らしい。

 「初めてのアフリカ系大統領なんだから、立派にやらなきゃ」(マリアさん)

 大統領就任式の演説について、長女のマリアさんは父親をからかってプレッシャーをかけてきたという。選挙戦の最中もあれこれアドバイスをしてきたといい、ちょうど生意気盛りの年頃だ。

 父は、ちょっとおませな娘たちに深い愛情を注ぐ。オバマ氏は、就任式を前に公開書簡で2人に語りかけた。

 〈もし君たちが幸せと満足を手にすることができなかったら、私の人生は意味がないと分かった。結局のところこれが、パパが大統領に立候補した理由だ〉

 ミシェルさんの母マリアン・ロビンソンさん(71)も娘の子育て支援のため、ホワイトハウスに同居。オバマ新大統領は、家庭の中で唯一の男性となる。




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