2009年1月24日土曜日

asahi society industry culture kanji kentei kanken

「漢検、儲けすぎ」文科省検査へ ブームで資産73億円

2009年1月23日7時22分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

 漢字検定を実施している日本漢字能力検定協会(京都市)が、検定ブームで利益が過剰になり、所管する文部科学省から再三、指導を受けていることが分かっ た。受検料の値下げや公益的な支出に回す分が不十分で、税の優遇を受ける財団法人として不適切な疑いがあるとして、同省は近く立ち入り検査をする。

 協会は、毎年暮れ、京都の清水寺で「今年の漢字」を発表することでも全国的に知られている。

 漢字検定は、受検者が00年の158万人から、07年は272万人に急増している。文科省によると、04〜07年度の4年間に毎年7億〜8億円の 利益が上がり、資産が約50億円から、73億5千万円になった。検定料は級ごとに異なり、小学校1年程度の10級は1500円、大学・一般程度の1級だと 5千円。一方、経費は2千円前後という。

 財団法人の公益事業について、指導監督基準は、健全な運営に必要な額以上の利益を生じないように定めている。このため文科省が04年以降、3度立ち入り検査し、受検料を下げるか、公益事業に回すように指導してきた。

 協会は、1級の受検料を6千円から5千円に下げるなどしてきたが、ブームが続いてなおも利益が多すぎる疑いがあるとして、文科省は立ち入り検査を 決めた。同省担当者は「悪意はないとみられるが、基準に抵触する可能性があるため」と話している。協会側は「事実を確認のうえ、今後の運営計画を立てた い。調査にはきちんと対応していく」とコメントした。(上野創)



0 件のコメント: