火星に「水」、NASA確認 採取の土に含有
火星探査機フェニックスが撮影した氷とみられる白い塊(矢印)=NASA、アリゾナ大など提供
【ジョンソン宇宙センター(米テキサス州)=勝田敏彦】米航空宇宙局(NASA)とアリゾナ大などは7月31日、火星の水を確認したと発表した。無人探査機フェニックスが採取した土を加熱したら、水と同じ融点の物質が含まれており、微量の水蒸気の放出も確認できた。
フェニックスは6月に撮影した写真の分析から、地表のすぐ下に氷があることを確認していた。今回、それが水が凍ったものだという「証拠固め」ができた。
フェニックスは、火星の地表を掘り返して採取した土を加熱して、放出されるガスを分析するとともに、サンプルの融点や沸点も測っている。
氷を加熱すると、地球上の1気圧の条件では0度で融点に達し、急に温度があがりにくくなる。今回、深さ5センチのところから採った土を加熱する実験で、同様の現象が起こり、水蒸気も放出された。
ただし、加熱したサンプルに含まれる水分は少なく、数%とみられている。
研究チームのウィリアム・ボイントン・アリゾナ大教授は「融点の確認も水蒸気の放出もどちらも重要。片方だけでも水の確認になると考えている」としている。
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