太陽電池、造花や窓ガラスに 「黒くて厚い」様変わり
産業技術総合研究所などが開発した、一輪挿しをかたどった有機薄膜太陽電池
シャープは、壁面や窓ガラスに薄膜太陽電池を取り付けた「環境型オフィスビル」を提案(写真は模型)
薄い、カラフル、透明……。太陽電池の技術進化が加速している。30日から東京で始まった太陽電池の総合展示会「PVジャパン2008」で、開発成果が披露された。
造花を模した太陽電池を発表したのは独立行政法人・産業技術総合研究所。赤い花びらや緑の葉の部分に太陽電池が使われている。黒くて厚い従来の太陽電池とは様変わりだ。
原料として一般的なシリコンの代わりに、有機分子を使う「有機薄膜」型。有機分子を変えることで色をつけることができ、厚さも100ナノメートル(ナノは10億分の1)程度まで薄くできる。
透ける太陽電池の開発に取り組むのは桐蔭横浜大発のベンチャー企業、ペクセル・テクノロジーズ。電極の透き間を多くつくることで、光を透過させる。
実用化も進む。
太陽電池の生産量で世界第2位のシャープも、半透明タイプの太陽電池をビルの壁面や窓ガラスにはめ込んだ「環境型オフィスビル」の模型を展示した。東京の高層ビルなどにすでに採用されている。(田中美保、冨田佳志)
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