2008年8月29日金曜日

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西日本最古級の恐竜足跡化石 福井市の河川敷

2008年8月28日22時1分

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写真発見されたイグアノドン類の足跡化石=福井県立恐竜博物館提供

 福井市美山町の白亜紀前期(約1億4千万〜約1億年前)の地層から、イグアノドン類に属する鳥脚類など3種類の恐竜の足跡化石計5個が見つかった、と福井県立恐竜博物館(同県勝山市)が28日発表した。恐竜の足跡化石としては、西日本で最古級のものという。

 県内に住む化石愛好家の小学校教諭が昨年4〜11月、市内を流れる足羽川の河川敷で見つけ、同博物館が鑑定した。その結果、鳥脚類はイグアノドン類と判 明したもの(長さ199ミリ、幅151ミリ)など2個▽獣脚類1個(長さ69ミリ、幅不明)▽竜脚類は2個(うち一つは長さ不明、幅約300ミリ)——の 3種類の恐竜の足跡化石計5個と、鳥類(長さ38ミリ、幅53ミリ)の足跡化石1個と判明した。

 発掘されたのは白亜紀の「手取層群」と呼ばれる地層で、隣接する同県勝山、大野両市でもこの地層から恐竜の骨化石などがこれまで多数見つかっている。

 同博物館によると、国内では、長野県や福島県でジュラ紀(約1億9500万〜約1億4千万年前)の地層から恐竜の足跡化石が見つかっているが、今回の発見はこれらに次ぐ古さで、1カ所から3種類以上の足跡化石が発見されるのは全国で3例目という。

 同博物館の東洋一副館長は「手取層群における恐竜の生息分布や種類を解明する上で、貴重な資料」と評価している。(西山明宏)



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