浅間山、火口周辺警報を「入山規制」に引き上げ
気象庁は1日午後1時、浅間山(長野県・群馬県)について火口周辺警報を出し、噴火警戒レベルを、入山規制が必要な「3」に引き上げた。中規模の噴火が 切迫し、火口から4キロの範囲で直径50センチ程度の噴石が飛び、風下では火山灰が降る危険があるとみて注意を呼びかけている。
警報の対象となる地域は、群馬県嬬恋村、長野県小諸市、御代田町、軽井沢町の一部。浅間山の噴火警戒レベルが3になるのは、5段階の噴火警戒レベルが導入された07年12月以来初めて。
気象庁の観測によると、この日午前7時ごろから体に感じない地震が多くなり、午後2時ごろからは山がわずかに盛り上がったという。
浅間山では1月から火山性地震が多い状態が続いている。火山性ガスの噴出量も増え、マグマが浅いところまで上がってきていると推測されるという。噴火すれば、火口周辺4キロで、雪を溶かして泥流が発生する可能性もある。
浅間山は活動が活発だった04年、中規模の噴火が4回起きた。いずれも今回の観測と同様に、噴火の前に山が盛り上がり、周期の短い地震が多くなっ た。また大きな噴石が2.7キロ飛び、直線で約250キロ離れた福島県相馬市でも降灰が観測された。最近では昨年8月に小規模な噴火があり、警戒レベルは 火口周辺への立ち入り規制が必要な「2」に引き上げられた。
気象庁の横山博文・火山課長は「これまでの観測結果から、大規模噴火につながるようなことはないとみられる」と説明している。
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