浅間山噴火、噴煙2000m 都内などで降灰観測
山肌に火山灰が降り積もり、噴煙を上げる浅間山。奥は群馬県嬬恋村=2日午前8時30分、本社ヘリから、林敏行撮影
山肌に火山灰が降り積もり、噴煙を上げる浅間山。奥は群馬県嬬恋村=2日午前8時37分、本社ヘリから、林敏行撮影
都内でも浅間山のものとみられる降灰が車に積もっていた=2日午前8時、東京都府中市、武井厚さん撮影
群馬県と長野県の境にある浅間山(2568メートル)が2日未明、噴火し、噴煙は2千メートルに達した。噴火は小規模で、08年8月の小規模噴火以来。 正午現在、人的被害の情報はないが、気象庁は「今後、小規模から中規模な噴火が繰り返される可能性が高い」と注意を呼びかけている。
気象庁によると、火口から南約8キロにある軽井沢測候所で午前1時51分、噴火に伴う空気振動が観測され、50センチほどの噴石が1キロほど離れた山の中腹まで飛ぶのも確認された。また火口から火柱が上がっているのが監視カメラで確認された。
浅間山は今年1月に入って短周期の地震が多くなり、山体が盛り上がったことなどから、気象庁は2月1日午後1時、噴火警戒レベルを2から3に上げる火口周辺警報を出し、入山を規制していた。
今回の噴火で噴出した火山灰は、群馬県の安中、富岡、藤岡の各市や長野県軽井沢町などの周辺自治体に降った。さらに北西の風に乗って、午前4時から午前6時にかけて100キロ以上離れた千葉県君津市、横浜市、川崎市、東京都千代田区でも降灰が観測されている。
火口周辺4キロでは、雪を溶かして泥流が発生する可能性がある。このため、気象庁は2日午前、機動調査班2人を派遣。上空からはヘリコプターで火口内や周辺の噴出物、温度を観測している。
正午現在、体に感じない周期の短い地震の回数は減少傾向にある。また白色の噴煙が100メートルほど上がっているが、水蒸気と火山ガスを含むもので、灰は混じっていないという。山体は依然、盛り上がりつつあるが、そのスピードは落ちているという。(神崎卓征)
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