第2の地球を探せ NASA、専用衛星打ち上げへ
人工衛星ケプラー(中央)による観測の想像図。左上に、太陽系外の恒星の周りを公転、恒星の前を横切っている地球に似たごく小さな惑星が描いてある=NASA提供
【ワシントン=勝田敏彦】米航空宇宙局(NASA)は3月5日夜(日本時間6日昼)、太陽系外にある地球型の惑星を探す初の人工衛星「ケプラー」を打ち上げる。地球に似た環境で生命の存在も期待される天体が、銀河系内にどれほどあるかを調べるのが使命だ。
ケプラーは、地球型惑星を探すために特別に設計された宇宙望遠鏡。地球から見て、太陽系外の惑星が公転している恒星の前をたまたま通過する軌道を持っていた場合、恒星が周期的にわずかに暗く見える。この現象を検出する。
これまで地上での同様の観測などで、系外惑星約300個が見つかっている。だが、ほとんどは木星のような巨大ガス惑星で、生命が存在するとは思われてい ない。ケプラーの検出器は精度が高く、観測が地球の大気にじゃまされないため、地球程度の大きさで岩石からできていると考えられる惑星でも検出できる。
3年半以上、はくちょう座と隣のこと座の方向にある銀河系内の恒星約10万個を連続観測する。そうした現象が数百カ所で見つかれば、第2、第3の地球の候補はそれほど珍しくないことになる。
系外惑星を探す衛星としては、フランスが06年に「コロー」を打ち上げている。
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