江戸期の石積み護岸発見 世界遺産・熊野「大斎原」河岸
和歌山県教委文化遺産課などは16日、世界遺産の熊野本宮大社旧社地「大斎原(おおゆのはら)」(田辺市本宮町本宮)に面した熊野川の河岸で、江戸時代 後期に造られたとみられる石積みの護岸が見つかったと発表した。文化遺産課世界遺産班の小田誠太郎班長は「熊野本宮大社が威厳のある場所だったということ を示す貴重な発見だ」と話している。
県教委などによると、今回発見された石積み護岸は3カ所。いずれも横5〜10メートル、縦7メートル、高さ4メートル。そのうちの一つは本殿や正門の延長線上にあり、旧社地から川に下りるためとみられる20段の石段も見つかった。
石積み護岸は、上層と下層で異なる石積み手法などが確認され、繰り返し改修されたとみられるという。石の表面が焦げていて、同大社が焼失した江戸時代後期(1770年)の火災の跡の可能性があるとしている。
大斎原の浸食防止用に計画されている護岸工事の事前調査として、県が9日から川岸に面した約200メートルの区域を調べていた。調査、記録した 後、月末にはいったん埋め戻す予定。21日午後1時から、現地説明会を開催する。問い合わせは県河川課(073・441・3134)、または県教委文化遺 産課(073・441・3740)へ。
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