2009年2月16日月曜日

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北極にも? 南極にも? なぜか235種の同一生物生息

2009年2月16日11時10分

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写真クリオネも両極の海で見つかった=アラスカ大フェアバンクス校のラス・ホプクロフトさん撮影、「海洋生物センサス」提供

写真両極の海で見つかったミジンコに近い節足動物=アラスカ大フェアバンクス校のラス・ホプクロフトさん撮影、「海洋生物センサス」提供

写真両極の海で見つかったミジンコに近い節足動物=アラスカ大フェアバンクス校のラス・ホプクロフトさん撮影、「海洋生物センサス」提供

写真豆粒ほどの大きさの軟体動物ミジンウキマイマイ=アラスカ大フェアバンクス校のラス・ホプクロフトさん撮影、「海洋生物センサス」提供

 【ワシントン=勝田敏彦】海洋生物の分布を地球規模で調べる「海洋生物センサス(国勢調査)」を進める国際グループが15日、北極と南極の海に235種 もの同一とみられる生物が生息していたと発表した。長距離の移動ができない生物も含まれており「なぜ1万キロ以上も離れたところにいるのか」と研究者を驚 かせている。

 海洋生物センサスは、日本など80カ国以上の数千人の研究者が携わり、2010年の調査結果公表に向けて調査を進めている。

 両極の調査もその一環で、07〜08年、南極の海で確認した7500種、北極の海で確認した5500種のうち、少なくとも235種が同一種らしい と判明。長距離の移動ができるクジラや渡り鳥もあるが、数センチの節足動物(エビやカニなどの仲間)や軟体動物(巻き貝などの仲間)もいた。今後、DNA 分析で同一種の確認をとり、なぜ同じ生物が二つの極地に分かれたのか、その起源に迫る。

 同じ極地でもホッキョクグマは主に北極域に、ペンギンは主に南極域にすんでいる。

 また今回、冷たい水を好む海の生物が極域に向けて移動していることもわかった。グループは、地球温暖化に伴う海水温の上昇の影響と考えている。



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