2009年2月13日金曜日

asahi science biology snail University of Shinshu

カタツムリ、交尾の接触で仲間か識別 信州大グループ

2009年2月13日1時2分

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写真コハクオナジマイマイ(右)が交尾器を抜いても、オナジマイマイ(左)は交尾器を挿入したままだった=浅見准教授提供

 一匹が雌と雄の役割をあわせもつ雌雄同体のカタツムリは、交尾相手が同種か別種かを識別するのに、生殖器官の接触を役立てているらしい。信州大の浅見崇比呂・准教授らのグループが実験で示し、英科学誌バイオロジー・レターズ(電子版)に発表した。

 オナジマイマイとコハクオナジマイマイという近縁の2種で実験した。この2種は、ふつうは性フェロモンで化学的に相手が同種と確認してから、互いに交尾器を相手の生殖口へ挿入して交尾する。

 しかし、2種を同じ場所で飼うと、少ないとはいえ別種間での交尾が起こる。実験ではその際、必ずコハクオナジマイマイがいったん挿入した交尾器を抜く行動をとることが確認できた。

 カタツムリの交尾器の表面には種ごとに異なる凹凸がある。コハクオナジマイマイはその違いで相手が別種だと識別しているとみられる。

 浅見さんは「交尾の途中で相手が別種と気づくなんて、予測していなかった。なぜコハクオナジマイマイだけが交尾器を抜くのか、理由をさらに詳しく調べたい」と話す。(米山正寛)



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