サンゴにナゾの病気 表面に斑点 専門家が究明へ 宮崎
謎の病気でオオスリバチサンゴの表面に白い斑点が発生していた=4日午後2時34分、宮崎県南郷町、恒成利幸撮影
サンゴを死滅させる新たな病気が、宮崎県南郷町沖の生息域で見つかった。この海域に分布する数百株のオオスリバチサンゴのうち、2〜3割に広がっている。サンゴの表面に直径約1センチの白い斑点が現れるのが特徴で、専門家は原因の調査を始めた。
病気は、昨年6月ごろから目立つようになった。水深10メートル前後の海底では、すでに死滅し、表面がコケに覆われて真っ黒になったものもみられる。
サンゴの死滅は、高い海水温などにより体内に共生する藻類が失われる「白化現象」でも起きる。今回新たに見つかった病気は、サンゴの間で感染する何らか のバクテリアかウイルスによるものとみられる。沖縄でも近年、サンゴの表面に白い病変部が帯状に現れる「ホワイトシンドローム」という病気が、テーブル状 のミドリイシ類のサンゴを死滅させ問題になっている。
現地調査をした山城秀之・沖縄高専生物資源工学科教授(サンゴ礁生物学)は「病気になったサンゴのサンプルを集めて微生物の培養を進めており、原因の特定につなげたい」と話している。(山本智之)
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