浅間山噴火は水蒸気爆発 マグマはわずか 東大地震研
顕微鏡で見た浅間山の火山灰。ガラス成分はほとんど含まれていない=東大地震研究所提供
東京や房総半島にも火山灰が降った2日の浅間山の噴火は、マグマではなく、熱で膨張した水蒸気が噴出し、火口に堆積(たいせき)していた古い溶岩などを 吹き飛ばした現象だったことが分かった。火口の「ふた」が吹き飛んだ格好で、今後の噴火でマグマが噴出する可能性もあるという。
東京大学地震研究所が火口から約8キロで採取した火山灰を解析。新しいマグマの噴出を意味するガラス成分は数%以下でほとんど含まれていなかった。マグマではなく水蒸気爆発に近いと判断した。
浅間山は火口下に水蒸気などが充満した「ガスだまり」があり、さらにその下に「マグマだまり」がある。今回はマグマの熱で「ガスだまり」が膨張 し、04年の噴火の堆積物を吹き飛ばしたらしい。高感度カメラの画像で赤く見えたのは、高温に熱せられた噴出物や火山ガスだった。
地震研の中田節也教授は「2日の噴火は10分程度と時間も長く、火口で岩石が『うがい』をするような状況で、石がぶつかり合って細かい火山灰が発生した」と話す。(鈴木彩子)
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