全長13メートル「世界最大」のヘビ化石 コロンビア
「世界最大」のヘビの想像図。しっぽが水辺に沿って遠くまで伸びている=ジェイソン・ブルケ氏提供
「世界最大」のヘビの脊椎骨などの化石。下段に置かれた白っぽい骨は、現在のアナコンダの脊椎骨と頭やあごの骨=ネイチャー提供
これまでで「世界最大」とみられるヘビの化石を、米国やカナダ、パナマの研究グループが南米コロンビアで見つけた。約6千万年前の地層から出た新種で、 発見された脊椎(せきつい)骨の一部などの大きさから、全長は約13メートル、体重は1トンを超えたと推定できるという。5日付の英科学誌ネイチャーに発 表された。
このヘビはワニやカメを餌にしていたらしい。南米の熱帯にすむボアコンストリクターやオオアナコンダなどの近縁種とみられ、そうしたヘビとの比較 から長さや重さが求められた。ギネスブック08年版によると、現在のヘビでは1920年にインドネシアで殺された全長10メートルのアミメニシキヘビが最 長とされる。
変温動物のヘビがこの大きさに達するには、発見場所付近の当時の気候が年平均気温30〜34度と、今の熱帯地方よりも3〜4度は暑かったと考えられるという。
日本蛇族学術研究所(群馬県太田市)の鳥羽通久所長は「完全な骨格が知られていないと全身の復元は難しいが、今回はボアやアナコンダに合わせるこ とで、比較的信頼性の高い復元ができたようだ。昔は15メートルクラスのヘビがいたのではないかという意見もあるが、断片的な化石しか見つかっていない」 と話している。(米山正寛)
0 件のコメント:
コメントを投稿