2008年6月27日金曜日

kumanichi environment nature red data book gairai

2008年6月26日 23:40
熊本日日新聞 くまにちコムのTopへ戻る
悪影響及ぼす外来動植物…県内に36種
 生態系や農業などに悪影響を及ぼす外来の動植物が、県内に三十六種入り込んでいることが県希少野生動植物検討委員会(会長・内野明徳熊本大大学院自然科 学研究科教授)の調査で分かった。県は、特徴や詳しい生息状況などをまとめた報告書「熊本県における外来生物の現状」を発行し、拡大防止を呼び掛けてい る。

 同委は、(1)国が法で飼育や運搬などを禁じている「特定外来生物」百一種(2)法の規制対象ではないが、県内で悪影響を及ぼす可能性がある「要警戒外来生物」二十三種、について、二〇〇四年四月から〇七年十月にかけて調べた。

 その結果、かまれると大けがをするカミツキガメ(爬虫類)や在来魚を食べるオオクチバス(魚類)など特定外来生物十七種、農作物に被害を与えるスクミリンゴガイ(通称・ジャンボタニシ)など要警戒外来生物十九種を確認した。

 内野会長は「食用として持ち込まれるなど産業活動がきっかけで広がった動植物もあるが、野生化したペットも多い。安易に捨てたりせず、個人レベルでも拡大防止に努めてほしい」と話している。

 県自然保護課によると、都道府県が外来生物の詳細な状況をまとめるのは、九州では初めて。報告書はA4判百ページ。五百部を作成、内水面漁協や猟友会などに配布し、役立ててもらう。(久間孝志)


0 件のコメント: