2008年6月20日金曜日

asahi science biology genelogy genome human body cell

精子・卵子の誕生にかかわる遺伝子を発見 理研チーム

2008年6月20日10時59分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

 精子や卵子のもとになる細胞をつくる仕組みを、理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの斎藤通紀チームリーダーらが解明、米専門誌に発表した。不妊症の仕組み解明などにつながりそうだ。

 一つの細胞からなる受精卵は、分割を繰り返して成長する。精子や卵子のもとになる「始原生殖細胞」は、受精卵が数百から数千個の細胞に分割された段階で、数個から40個ほどできる。残りの細胞は、神経や筋肉などの体細胞になり、運命が分かれる。

 チームは、生殖細胞の誕生に伴い、約800の遺伝子の働きが変化することをマウスの実験で見つけた。このうち、「Blimp1」という遺伝子が、始原生殖細胞と体細胞が分離するときに、主要な役割を果たすことを発見。

 栗本一基研究員らが詳しく調べると、受精後6日から8日目までの間、Blimp1を発現した細胞だけが、体細胞にならずに生殖細胞になることを突き止めた。この遺伝子が働かない場合は、生殖細胞になるはずの細胞でも体細胞になった。(佐藤久恵)



0 件のコメント: