2008年6月27日金曜日

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2008年6月26日 23:32
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「水銀の漏出なし」 水俣湾埋め立て地
 県は二十六日、水銀を含むヘドロを封じ込めた水俣市の埋め立て地(約五十八万二千平方メートル)について、「水銀の漏出などの問題はない」とする二〇〇七年度の調査結果を明らかにした。

 調査は、〇二年三月作成の水俣港埋立地管理補修マニュアルに基づき、同年度から毎年実施。〇七年度は十二月から今年一月にかけ、(1)護岸付近の海水中の水銀(2)地盤の異常な沈下や陥没(3)護岸や岸壁などの劣化や腐食—の有無などを調べた。

 県によると、六カ所から採った海水から水銀は検出されなかった。地盤も五十九地点で測定したが、異常はなかった。護岸や岸壁などでは、一部で鋼 矢板のさび防止用カバーの損傷が見つかった。しかし、アルミを使った電気防食の効果で、さびは出ておらず、水銀を含む土砂の流出などはなかった。

 県港湾課は「緊急を要する損傷などはなかったので、今後、計画的に補修し良好な状態で管理していく」と話している。

 埋め立て地には、水俣病の原因企業チッソが排出したメチル水銀を含むヘドロ約百五十一万立法メートルを封じ込めている。この公害防止事業費は四 百八十億円。うち64%がチッソの負担分とされたが、大部分は県が県債を発行し立て替えた。チッソの債務は利子を含め二百八十五億円残っている。毎年七百 万〜八百万円かかる調査費用も県費で賄っている。(亀井宏二)



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