MS社ビル・ゲイツ会長「引退」 今後は慈善財団で活動
マイクロソフトのビル・ゲイツ会長
【ニューヨーク=丸石伸一】米ソフトウエア最大手マイクロソフト(MS)の創業者、ビル・ゲイツ会長(52)が27日、経営の一線を退き「引退」した。米北西部シアトル近郊の本社で同日、社員の前で経営トップとして最後のあいさつをし、拍手を受けると涙を見せたという。
ゲイツ氏は非常勤の会長となるが、「出勤」は週1回程度で、対外活動が中心になるとみられる。夫人とともに運営する慈善財団の活動に「8割の時間を割く」という。
ゲイツ氏は75年に友人とMSを設立。パソコン用基本ソフト(OS)の開発を進め、95年に発売した「ウィンドウズ95」の大ヒットで同社を世界最大のソフト会社に育てた。
今後の経営は、基本的にスティーブ・バルマー最高経営責任者(CEO)に委ねる。ネット関連事業で米検索最大手グーグルなどと競合。今年、米ヤフーの買収に失敗するなど課題を残す。「カリスマ創業者」が一線を退いた後のMSの経営の行方が注目される。
米メディアによると、ゲイツ氏は27日、社員に「私の人生でMSのことを考えない日はない」などとあいさつ。バルマーCEOが「ビルこそMSの創業者であり、リーダーだ」とねぎらった。
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