2008年6月21日土曜日

asahi science space Mars water

火星に氷「やっぱりあった」 NASAなど、写真分析で

2008年6月21日11時51分

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写真火星探査機フェニックスが火星の土をすくい取った跡。左(15日撮影)では左下の影の部分に白っぽい塊が数個見える(拡大写真参照)が、右(19日撮影)では消えている=NASA、アリゾナ大など提供

 米航空宇宙局(NASA)とアリゾナ大などは20日、火星探査機フェニックスが撮影した写真の分析から、火星極域の地表近くに氷が存在することを確認し た、と発表した。今回の発見で、かつて温暖だった火星には地球型生命に不可欠な液体の水が存在し、微生物などが生きられる環境だった可能性が高まった。

 確認の決め手は、ロボットアームの先のスコップが火星の土をすくい取った跡の写真。15、16日に撮影された写真では、さいころ大の白っぽく光る塊が写っていたが、19日の写真では消えていた。

 これらの塊は氷や塩、またはドライアイス(二酸化炭素の氷)の可能性がある。しかし、蒸発して消えたとみられることと、少なくとも1日間は安定に存在していたことから、塩やドライアイスである可能性はないという。

 計画の主任研究者でアリゾナ大のピーター・スミス上級研究員は「この光る塊は水が凍ったものであり、ほかの物質ではないことを示す証拠が見つかった」と話した。

 5月25日に軟着陸したフェニックスは、土のサンプルを加熱し、出てきたガスの分析から氷や生命の痕跡である有機物の確認も目指している。(勝田敏彦)



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