2008年6月30日月曜日

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「テレビ出演」国会議員、過去最多の106人に

2008年6月30日17時38分

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写真「雑所得」が多かった主な議員

 30日公開された国会議員の07年分の所得等報告書で、「テレビ出演料」などと記入した議員数が、過去10年で最多の106人に上った。「有権者に顔が 売れる」などの理由でテレビ出演に前向きな議員が増えているうえ、時事問題がテーマのバラエティー番組の増加もあり、テレビ局も政治家への出演依頼を活発 化させていることが背景にあるようだ。

 所得等報告書には、政治家のテレビ出演料や講演料、自著の印税などによる所得を、おもに「雑所得」欄に記入する。ここでテレビ出演料とみられる所 得を公開した議員数は、00年代初めの60人前後から昨年公表時は82人。今回は所得公開対象の国会議員645人のうち106人と過去10年で最も多かっ た。

 雑所得が最高金額だったのは、防衛事務次官との激しい対立のあとメディアに頻繁に登場した小池百合子元防衛相の1653万円(昨年公表比1365 万円増)、次いで07年9月の自民党総裁選に名乗りをあげた麻生太郎同党前幹事長の1116万円(同875万円増)。両氏は自著の印税もあり、雑所得の大 幅増につながった。

 このほか、公務員制度改革に取り組む渡辺行政改革担当相の668万円(同535万円増)、年金問題を追及する民主党衆院議員の長妻昭氏の410万円(同144万円増)ら、テレビを通じて政策を主張する議員が目立つ。

 複数の国会議員らによると、テレビの出演料は1回1万〜5万円ほどが相場。毎月4回はテレビに出演し、今回も250万円の雑所得を報告した自民党 参院議員の山本一太氏は「テレビは多くの国民に党や私の考えを伝えられる手段。テレビ局に呼ばれれば、私はすべての番組に出る」と言い切る。

 「テレビ議員」増殖の背景について、放送プロデューサーのデーブ・スペクターさんは「文化人やタレントに比べギャラが安く抑えられ、芸能プロとの しがらみもない。視聴者の受けが悪ければ、すぐ替えることもできる。テレビ局にとっては起用しやすい存在」とみる。(安原裕人)



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