2009年3月27日金曜日

asahi human travel history Indonesia Japan Great Journey Kayak boat Yoshiharu Sekino

丸木舟でインドネシア→日本 人類移動たどる旅、出航へ

2009年3月27日11時28分

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写真:航海で使われる丸木舟=関野吉晴さん提供航海で使われる丸木舟=関野吉晴さん提供

写真:たたら製鉄で造った鉄おので大木を切る関野吉晴さん=関野さん提供たたら製鉄で造った鉄おので大木を切る関野吉晴さん=関野さん提供

 丸木舟でインドネシアから日本へ——。日本人が移動した足跡をたどる「新グレートジャーニー」を続ける探検家で、武蔵野美術大学教授の関野吉晴さん (60)が来月中旬、「海上ルート」の旅を始める。出発地のスラウェシ島で、昨年夏から造っていたカヌー型の小舟も完成。台湾やマレーシアを通り、2年を かけて航海する。

 人類移動の歴史を探る「グレートジャーニー」など、関野さんは人力だけの旅を16年前から続けてきた。今回はその最後の旅で、大学の教え子らと一緒に、東南アジアからのルートをたどる。

 船の材料や道具は、すべて自然の中から集めるなど、「古来の人類と同じ方法」で造った。直径2メートル、長さ7メートルの丸太は、海岸で砂鉄を集 め、日本古来の「たたら製鉄」で造った鉄おので切り出した。船体には漆喰(しっくい)を塗り、帆はヤシの若葉を細かく裂いて織った。

 「村の長老に技術を聞きながらの作業が続き、現地の若者にとっても、伝統的な知恵を学ぶいい機会になったのでは」と関野さん。航海には25歳の漁師ら6人のインドネシア人も参加する。(武田剛)



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