民主の女性パワー、自公大物の牙城を崩す
民主の女性パワーが、自公の大物の牙城を崩し、民主の女性議員は前回の7人から5倍以上に増えた。
◆元防衛相破り福田さん笑顔◆
長崎2区では、民主新人・福田衣里子さん(28)が、防衛相も務めた大物で、10選を目指した自民前議員・久間章生さん(68)ら4人を破って初 当選。午後11時前、支持者が集まる結婚式場に姿を見せた福田さんは大歓声で迎えられ、次々と握手や抱擁を求められた。三つ四つと花束を渡され、グレーの ジャケットが見えなくなるほど。日焼けした顔に白い歯を見せ、「みなさん一人一人の行動が票につながった」「今回の選挙で底辺の方が広いんだと思った」と 笑顔で語った。
薬害肝炎訴訟で九州原告団代表を務め、国との和解が成立した時には「結婚して台所に立つのかな」と将来を描いていた。それが昨年9月、当時代表だった小沢さんから直々に出馬を打診され、「おじさんたちがやるもの」と思っていた政治の世界に飛び込んだ。
初めは、数百人の有権者と笑顔で握手を続ける毎日には戸惑いもあった。だが、手のぬくもりを感じるうち「人の命や人生の尊さが分からない政治はもうたくさん」と迷いは消え、「政治家の顔に変わった」(陣営幹部)という。
国政での抱負を問われ、「肝炎患者支援の法制定と、医療福祉の施策を充実させたい」と表情を引き締めた。
◆小池さんしのぎ感激の江端さん◆
東京10区の民主新人、江端貴子さん(49)は午後11時30分頃、東京・豊島区の事務所で「象徴的な選挙区で勝てたことが、政権交代に大きな意味をもたらすと思う」と感激した様子で語った。
ライバルは、前回の郵政選挙で「刺客」として注目を集めた自民前議員で、環境相や防衛相も務めた小池百合子さん(57)。江端さんは東大の特任准教授など華々しい経歴を持っていたが、2007年12月の公認内定時には、支持者からは「力不足」との声も上がっていた。
それが毎朝、駅頭に立ち続けるうちに、「無党派だったはずの家にポスターが張ってある」と他陣営から恐れられる存在に。この日も「皆様の政治を変えたいという思いを必死に受け止めた。それが勝利につながった」と胸を張った。
◆青木さん「結果出せ良かった」◆
「結果を出せて良かった」とホッとした表情を見せたのは、東京12区で、公明党代表の太田昭宏さん(63)との激戦を制した民主元議員の青木愛さん(44)。
前回の選挙で落選後の約2年間、小沢さんの私設秘書を務めた「小沢チルドレン」の一人で、2007年に当選した参院議員の任期を残してくら替え、太田さんの「刺客」になった。
出馬表明は解散後の7月24日と出遅れたが、「国のために頑張る気持ちがあるか」と小沢さんに問われ、迷わず応じたという。
「東京12区は自公連立の象徴で1議席はとても意味がある」。青木さんは支持者の前で目を潤ませた。
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