2008年7月9日水曜日

kumanichi local kumamoto culture society food furikake Gohan-no-tomo Futaba company

2008年7月8日 11:05
熊本日日新聞 くまにちコムのTopへ戻る
ふりかけの元祖「御飯の友」人気 日本食ブームに乗る
ふりかけのルーツとされる「御飯の友」。国内だけでなく海外にも輸出されている=熊本市のフタバ本社
ふりかけのルーツとされる「御飯の友」。国内だけでなく海外にも輸出されている=熊本市のフタバ本社
 ロングセラー「御飯の友」で知られるフタバ(熊本市、鳥越義弘社長)が、ふりかけの販売を伸ばしている。背景にあるのは、パンなど小麦製品の値上がりに よるコメ消費回復の動きと海外の日本食ブーム。ただ、同社は「可能な範囲で良いものを」と丁寧な商品づくりに徹する構えだ。

 同社は御飯の友をはじめ、市販用ふりかけを年間一千万袋(一袋は五十グラム)以上生産。販路は全国に広がっている。一方で十五年前から輸出を本 格的に開始。北米や韓国のほかオランダ、クウェートなどにも輸出先は広がり、同社の売り上げのうち海外比率は10%を超えるという。

 こうした中、総務省の家計調査によると五月の一世帯あたりのコメ購入量が前年同月比1・9%増となり、五カ月連続で前年を上回った。フタバの今年一〜五月のふりかけ売り上げも、前年同期比約5%増加。同社は「ご飯を食べる人が増えている」とみる。

 国内のコメの消費回復傾向と外国人の日本食ブームは、同社にとって追い風。事業拡大も見込めそうだが、中島安春専務(62)は「今の社員(七十人)と設備でできる範囲で取り組む」と慎重だ。

 ふりかけのルーツとされる御飯の友は、大正初期の食料難の中で「日本人のカルシウム不足を補いたい」と開発された。乾燥させた小魚を粉末にし、しょうゆなどで味を付け青のりとゴマを混ぜる基本の作り方は、今も変わらないという。

 中島専務は「企業は継続が大事。量にとらわれず良いものを作り続けたい」と話している。(中原功一朗)


0 件のコメント: