2008年7月16日水曜日

kumanichi local environment Itsuki Sagara village Dam

2008年7月14日 23:15
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「川辺川ダム必要」 ブラウン氏が見解
 川辺川ダム有識者会議の現地調査に参加したオランダ人アドバイザー、ディック・デ・ブラウン氏(65)が十四日、県庁で会見。「人吉市の人々が流域に住 み続けたいと考えるならばダムは必要。従来計画の場所、規模のダムが最適だ」と述べ、ダム建設を肯定する見解を示した。

 会見後、蒲島郁夫知事は「専門分野から見た純粋な意見だろう。ダム建設の是非を総合的に判断する材料の一つにしたい」と語り、慎重に受け止める姿勢を見せた。

 河床掘削や川幅の拡大という手法についてブラウン氏は「地下水や河川を生かした活動への影響を生じたり、市街地の移転を伴うため難しい」と否定的な考えを示した。

 その上で、「支流に小規模ダムを数多く造り、流量調整する方法もあるが、地形や地質、地層、将来の管理を踏まえると可能な選択肢ではない」と分析。「一つの大きなダムで対応する場合、計画されてきた最大の支流(川辺川)が建設場所となる」と述べた。

 ダム建設の場合、(1)環境保全(2)社会経済に与える影響の軽減(3)財政負担の縮小−などの対策が必要と指摘した。

 水管理コンサルタントのブラウン氏は、オランダ政府機関や世界銀行の技術者として欧州やアジアの治水対策に関与。有識者会議の中立性を担保できる外国人の専門家として、蒲島知事がアドバイザーに起用した。

 十一日に現地入り。同会議の現地視察や第五回会合に参加。県の説明を受けながら、単独視察もした。正式な調査結果は八月初旬に同会議へ文書で提出する。(小多崇)


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