2008年7月26日土曜日

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子ども恐竜の化石、ほぼ全身発見 モンゴル・ゴビ砂漠

2008年7月25日0時26分

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写真タルボサウルスの子どもの頭骨(手前左)と左後ろ脚(手前右)の化石。後方は発掘状況を再現した模型=23日午後、岡山市下石井、山本裕之撮影

 林原(はやしばら)自然科学博物館(岡山市)は23日、モンゴル・ゴビ砂漠で、白亜紀後期(約7千万年前)のティラノサウルス科の大型肉食恐竜「タルボ サウルス」の子どもの化石を、ほぼ完全な形で発見したと発表した。恐竜の子どもは死後、他の動物に食べられたり、骨がもろく風化しやすかったりするため、 全身がわかる形で発見されるのは非常に珍しいという。

 ゴビ砂漠西部の砂岩の中で06年8月に同博物館の研究員が地表に出た頭と腰の一部を発見。日本で砂岩から化石を取り出す作業を続けてきた。

 骨格は首や尾の一部を除き全体の約8割が残っていた。頭骨(長さ約30センチ)や左後ろ脚(同約40センチ)、大腿(だいたい)骨(同約40セン チ)、肋骨(ろっこつ)(最大で約20センチ)などを確認。体長は約2メートル、5歳程度と推定される。肩甲骨から前脚の先までは長さ約40センチで、成 体に比べて手足が長くほっそりした体形をしている。現場にはかつて河川があったとみられ、死後すぐに川砂に埋もれ保存状態が良好だったらしい。

 同館の渡部真人(わたべ・まひと)研究員は「状態がいい頭部をCTスキャンして脳の構造を調べ、感覚機能が成長に従ってどう変化するのかなどを調べたい」と話している。

 同館は、食品や医薬品などのバイオ関連会社「林原」(本社・岡山市)が運営。93年からモンゴル科学アカデミー古生物学センターと共同で、ゴビ砂漠での発掘調査を続けている。(八尋紀子)



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