2008年7月27日日曜日

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2008年7月26日 06:16
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「古今伝授の間」全面改修へ
来年度全面改修される「古今伝授の間」=熊本市
来年度全面改修される「古今伝授の間」=熊本市
 熊本市の水前寺公園(成趣園)にある県指定重要文化財「古今伝授[こきんでんじゅ]の間」が二〇〇九年度から全面改修に入ることが二十五日分かった。一 九一二(大正元)年に現在地に移築して百年近くたち、傷みが激しいため。全面改修は移築後初めて。歴史的な観光資源としてアピールし、同公園の活性化にも つなげる。

 古今伝授の間は財団法人永青文庫(東京、細川護熙理事長)の所有。同文庫が工事の実施主体で、事業費は肥後銀行の寄付金を基に熊本市が設けた市文化財保存修復基金を活用する。事業費は数千万円から一億円規模とみられる。

 計画では、いったん建物を解体。活用できる部材をできるだけ使って再度組み直す。既に修理方針や概算費用を見積もるための事前調査に入っている。

 建物内部には五つの部屋があり、主に茶室として使われている。改修後も、かやぶき屋根の外観などは残し、茶会以外での催しを増やし、利活用を積極化したい方針。

 同文庫は今後、修理方針が妥当かなどを審査する修理・監理委員会(仮称)を八月中にも設置する。県、熊本市、大学教授らで構成する予定。工事完了は九州新幹線が全線開業予定の二〇一一年春までを目指す。

 同文庫の吉丸良治常務理事(69)は「熊本城二の丸の永青文庫常設展示室(県立美術館内)とも連携して新幹線全線開業時の目玉になればと思う。入園者が減り続ける水前寺公園の活性化につなげたい」としている。(前田克)


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