プライベートを重視しつつも、仕事は認められたい—。今春の新入社員を対象に熊本商工会議所(熊本市)が実施した意識調査で、こんな若者気質が浮かび上 がった。半数近くが定年まで勤務する考えを示すなど安定志向も強まっている。 調査は四月上旬、熊本市の五十五社に入った四百四十人を対象に実施。三百六十九人が答えた。 仕事とプライベートのどちらを重視するかでは「プライベート」が26・3%で、前年調査より5・8ポイント増。「仕事」は20・9%で1・3ポイント減り、八年ぶりにプライベートが仕事を上回った。 会社に望むもの(複数回答)は、トップが「十分な指導・教育」で1・8ポイント減の62・1%。二位の「仕事とプライベートの区別」は3・5ポイント増の32・0%で、私生活重視の一端がうかがえる。 一方、会社での自分の将来像について(同)は「実力で認められたい」が2・7ポイント増の51・2%、「専門知識で認められたい」は3・4ポイント増の46・3%、「経営に参加したい」も1・1ポイント増の19・0%と、いずれも前年を上回った。 また「定年まで勤務する」とした人は48・5%に上り、9・7ポイント増。半面「他によい仕事があれば転職したい」「将来は独立したい」は計15・5%で1・7ポイント減った。 同会議所は「就職戦線が売り手市場だった今年の新入社員は、私生活に目を向ける余裕があったようだ。一方で不正規雇用の問題の広がりを背景に安定志向が高い」とみている。(蔵原博康) |
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