「古代学」を提唱、考古学者の角田文衞さん死去
2008年05月15日20時22分
考古学と歴史学を統合した「古代学」を提唱し、海外の発掘調査も率いた考古学者、角田文衞(つのだ・ぶんえい)さんが14日、急性呼吸器不全で死去し た。95歳だった。通夜は18日午後6時、葬儀は19日午後0時30分から京都市南区西九条池ノ内町60の公益社南ブライトホールで。喪主は長女玖賀子 (くがこ)さん。自宅は京都市左京区下鴨中川原町9。
角田文衞さん |
福島県出身。京都大卒業後、戦前のドイツ、イタリアに留学。戦後、大阪市立大で教えた。51年に古代学協会を設立し、67年に平安博物館(現・京都文化博物館)をつくった。
平安京跡をはじめエジプト・アコリス、イタリア・ポンペイの各遺跡の発掘調査を手がけた一方、紫式部、清少納言ら平安女性文学の独創的な研究など、業績は多岐にわたる。京都の冷泉家の典籍・古文書類のリストづくりと財団法人化などにも尽力した。
著書に「古代学序説」「平家後抄」「ヨーロッパ古代史論考」、編著・監修に「古代王権の誕生」などがある。
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