ローマ法王、青年信者向けに携帯メッセージを配信へ
ローマカトリック教会は、携帯メッセージの活用だけでなく、カトリック信者のためのFacebook風のSNSを開設する計画だ。（ロイター）
ローマ法王ベネディクト16世は今年7月にオーストラリアのシドニーで開催される「世界青年の日（World Youth Day）」の会期中、大勢の若い信者向けに携帯電話のテキストメッセージを配信する計画だ。デジタル機器を取り入れることで、青年信者との距離を縮めるこ とが狙いという。
世界青年の日2008は7月15日から6日間にわたって開催されるが、ローマ法王はその会期中、啓示と希望のメッセージを毎日携帯電話に配信し、 またイベントサイトにデジタル版の祈りの壁を設置する方針という。またローマカトリック教会はカトリック信者のためのFacebook風のソーシャルネッ トワーキングサービス（SNS）を開設する計画だ。
ローマカトリック教会によると、今年の世界青年の日には22万5000人の若いカトリック信者が参加すると見られており、そうした信者とのコミュニケーション手段としてIT技術の採用を決定したという。
「ITに詳しい現代の青年信者との対話に新しい方法を用いることで、われわれは世界青年の日2008を唯一無二のイベントにしたいと考えた」とアンソニー・フィッシャー司教は7日に発表した声明で述べている。
世界青年の日向けに、音声、データ、モバイル、ブロードバンド、ブロードキャストのサービスを提供するのは、オーストラリアの電気通信事業者Telstraだ。同社はこのイベントのサイトにデジタル版の祈りの壁も設置する。
このイベントに向けて、Telstraはシドニー周辺の700カ所以上の地点で、8000人のボランティア、2000人の聖職者、3000人のメディア関係者、そして22万5000人の青年信者にネットワーク接続を提供する計画という。
またオーストラリアのカトリック修道女らはローマ法王訪問時の好天を願って、既に祈りをささげている。
オーストラリアのカトリック教会は約500万人の信者を有し、同国最大の宗派となっている。オーストラリアの総人口は2100万人、そのうち英国国教会の信者は約400万人という。
[シドニー 7日 ロイター]
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