2008年4月25日金曜日

kumanichi local Kumamoto Museum of Art Hosokawa Eisei bunko

2008年4月25日 14:40
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永青文庫展示室が開館 県立美術館本館
「細川家歴代の文と武と美」の展示物に見入る人たち=25日午前、県立美術館本館・永青文庫展示室(植山茂)
「細川家歴代の文と武と美」の展示物に見入る人たち=25日午前、県立美術館本館・永青文庫展示室(植山茂)
 肥後細川家に伝わる美術工芸品や古文書を常設で公開する「細川コレクション 永青文庫展示室」が二十五日、熊本市二の丸の県立美術館本館に開館し、記念 展「細川歴代の文と武と美」(同館、熊日、熊本放送主催)が始まった。
      
 永青文庫は、細川家十六代当主の故護立氏が一九五〇(昭和二十五)年に設立。美術工芸品だけで約六千点を所蔵し、東京・目白の本部で公開しているが、外部での常設展示は初めて。文化、経済関係者を中心に根強かった地元からの要望を受け、熊本への"里帰り"が実現した。

 展示室は、本館南側にあった多目的室の内部を改装して開設。七月六日までの記念展第一部では、本館二階も使って幅広い美術品や古文書を公開す る。展示を入れ替えながら、国宝二点、重要文化財十二点をはじめ、計二百点以上を出品。歴代当主ごとに関連の書画や武具、陶磁器、書状などを並べ、室町時 代から七百年近くにわたる細川家の歩みを紹介する。

 開会式には、蒲島郁夫知事、潮谷義子前知事、小堀富夫・県文化協会長ら約三百人が出席。元首相で同家十八代当主の細川護熙・永青文庫理事長が 「長い間の県民の皆さんの努力で、立派な常設展示室が開館できる運びになった。全国から多くの方々に来ていただけるだろうと期待しています」とあいさつし た。

 祝いの能「高砂」が披露された後、開会式の出席者が続々と入場。鎌倉時代の漆工芸「時雨螺鈿鞍(しぐれらでんくら)」、細川家の始祖頼有の兜(かぶと)など、ずらりと並んだ名品に見入っていた。(小林義人)


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