2008年4月12日土曜日

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「封建制やめます」英領サーク島、地主らが民主化決断

2008年04月11日23時57分

 【ロンドン=土佐茂生】封建制やめます——。仏ノルマンディー沖の英領サーク島がこのほど、地主階級が独占する議会を、公選制にして民主的な制度に変えることを決めた。小さな島で約450年間もひっそりと残っていた、中世さながらの封建制が年内にも幕を閉じる。

 サーク島は人口約600人、面積5.2平方キロの小島で観光が主産業。自動車の使用は禁じられ、人々は自転車か馬車、トラクターで移動する。舗装道路や街灯はない。

 16世紀にイングランド女王のエリザベス1世が島の統治権を領主に与え、地主40人が自動的に議員となって自治を主導してきた。約150年前からボーモント家が領主をずっとつとめる。

 だが、00年に欧州人権裁判所が封建制の廃止を要求。地主は「100年以上、迫害や戦争はなく、静かで牧歌的な島だ」と抵抗したが、英国政府からの圧力 もあって「民主化」を受け入れることに。今年1月、地主らは選挙によって島民が選んだ代表による議会制(28議席)に変えることを決定。12月に史上初の 選挙が行われる予定だ。




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