雄と交尾せずサメが妊娠 米の水族館
単為生殖をした「ティドビット」と同種のサメ=ロイター
米国の水族館で死んだ雌のサメが、雄と交尾することなく「単為生殖」で妊娠していたことが明らかになった。魚類学の専門誌に発表された。
ロイター通信やAP通信の報道によると、バージニア州の水族館で「ティドビット」と名付けられていたサメはストレス性の病気で昨年5月に死んだ。検査の 結果、胎内に誕生直前とみられる赤ちゃんザメがいるとわかり、DNAレベルの解析をしていた。その結果、赤ちゃんには雄に由来する遺伝子がないことが確認 された。
ティドビットは生まれて間もなく捕獲されて水族館に来た。その後8年間、雄がいない水槽で暮らしており、交尾をしたことはなかった。
サメでは、過去に02年に生まれた別の種類の赤ちゃんザメが、単為生殖で誕生したとする報告が1年ほど前に出ていた。まれな事態なのかどうかは議論が分かれていた。
2例の解析にかかわった専門家は「単為生殖は我々が考えているより、はるかに頻繁に自然界で起きている可能性がある。どうして雄なしで妊娠が可能 なのかについては、わからない。ホルモンが関係しているかもしれないし、雄が近くにいない場合に限って発達する部分があるのかもしれない」とみる。
単為生殖はサメ以外の魚やトカゲやヘビなどでも報告がある。(竹石涼子)
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