子どもイグアノドンの化石発見 福井・勝山、歯骨など
福井県勝山市の白亜紀前期(約1億2千万年前)の地層から、イグアノドン類に属する二足歩行の恐竜(鳥脚類)の歯骨(しこつ)(下あごの骨)と上顎骨 (じょうがくこつ)の化石が見つかった。同県立恐竜博物館が30日、発表した。いずれも成体になる前の子どもの化石で、歯骨は幼体とみられる。同博物館に よると、イグアノドン類の幼体化石の発見は国内で初めてで、世界的にも珍しいという。
歯骨は長さ7.7センチ、幅1.2センチ、高さ3.2センチで、歯が1本付いていた。歯骨全体の形や、歯の表面に細かい筋が複数入っている特徴 が、同じ地層で見つかっているイグアノドン類のフクイサウルスと似ており、同類の化石と判断した。過去に出土した同じ部位の骨に比べてかなり小さいため、 幼体の可能性が高いという。
上顎骨は長さ約17センチ、高さ約5センチで、歯が13本付いていた。今回見つかった歯骨と比べてやや大きく、別の個体の子どものものとみられる。
同博物館の東洋一副館長は「イグアノドン類の成長過程を知る上で貴重な資料」と話している。
同博物館が7〜9月、北陸一帯に広がる「手取(てとり)層群」上部に位置する「北谷層」(同市北谷町杉山)で発掘調査し発見した。(西山明宏)
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