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蒲島氏は同日夜、熊本市流通団地の事務所で、「逆境は乗り越えてこそ喜びがある。県民総力戦で財政再建を果たし、熊本の可能性を大きく飛躍させたい」と抱負を語った。
今回の知事選は、潮谷知事の三選不出馬を受け、六十一年ぶりに新人五人が争う乱立選挙となった。民主党以外は政党が公認や推薦を打ち出さない異例の展開となった。
蒲島氏には、全面支援の自民党に加え公明党も終盤、テコ入れ。これに、一部の無所属県議や熊本・福岡両県の経済界、出身地の鹿本地方の支援者ら が加わる分厚い組織戦で圧倒した。一方で、政党色を薄めながら、農協職員から米国留学を経て東大教授に転身した異色の経歴を前面にアピール。自らの知事報 酬カットを含む行財政改革断行をはじめとしたマニフェスト(公約集)も掲げ、幅広く浸透した。
これに対し、同窓生や市民グループ中心の選対を組んだ鎌倉氏は、推薦した民主党が小沢一郎代表ら党幹部を送り込んで与野党対決を演出。しかし、推薦決定の遅れや連合熊本の自主投票による"実働部隊"の手薄さが響いた。
北里氏は県北、矢上氏は県南の出身地域などでそれぞれ善戦したものの、存在感を全県に広めることができなかった。組織力が脆弱(ぜいじゃく)な岩下氏は伸び悩んだ。
当日の有権者数は百四十八万二千百三十八人。(毛利聖一)
各候補の得票数(選管最終)次の通り。
当 蒲島郁夫 337307
鎌倉孝幸 132263
北里敏明 105180
矢上雅義 102134
岩下栄一 45872
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