2008年3月28日金曜日

kumanichi history architecture yamaga elementary school's gate komon

残そう!山鹿小正門 地元建築士ら調査
山鹿小の正門の詳しい構造を調べる地元の建築士ら。門柱の本体部分は地元産の鍋田石造りと分かった=山鹿市
山鹿小の正門の詳しい構造を調べる地元の建築士ら。門柱の本体部分は地元産の鍋田石造りと分かった=山鹿市
 山鹿市の山鹿小学校に大正時代から残る正門と旧衛生室の保存募金運動をしている地元の建築士らが八日、構造や傷み具合などを現地で詳しく調査した。修復 費用を見積もって具体的な募金目標を定め、活動の機運を盛り上げる狙い。

 正門の二本の門柱(高さ三・五メートル、幅、奥行き○・八メートル)は大正天皇の即位を記念して一九一五(大正四)年に設置。頭部に飾り電灯が 付き、レトロな風情が漂う。旧衛生室は三一(昭和六)年に住民らの寄付で建設。山鹿の洋風建築の代表格で、室内はしっくい壁、外壁にも当時の最新技法が取 り入れられている。

 これらを「山鹿のシンボル」として修復・保存しようと、地元の建築士グループ「まちづくり研究部会」(福山博章部会長)と卒業生らでつくる「の こす会」が昨年七月から一口五百円の「ワンコイン募金」を開始。今年一月、同小六年生が正門建立の喜びを創作劇にして発表したことなどもあり、約五十万円 集まっているという。

 調査には両会のメンバー十人が参加。コンクリート製とみられていた正門は、地元の鍋田石造りの本体をレンガで囲い、左官工が「白砂洗い出し」仕上げした珍しい工法だと分かった。旧衛生室は雨漏りなどで壁内部の腐食が進み、倒壊の危険もあるという。

 福山部会長は「全国でも珍しい文化遺産。早急に修復費を積算し、多くの人の協力でなんとか守りたい」と話している。問い合わせは福山さん(電)0968(43)3477。(稲田稔丈)


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