牛のげっぷを9割削減 出光と北大、天然素材発見
2008年03月24日23時00分
出光興産は24日、牛の「げっぷ」として大気中に出るメタンの量を9割抑える天然素材を、北海道大学と共同で発見したと発表した。メタンは、地球温暖化をもたらす温室効果が二酸化炭素の21倍あり、げっぷの改善で、温暖化を防ぐ効果が期待できるという。
牛のげっぷに含まれるメタンは、地球温暖化の要因の一つとされている |
27日に水戸市の常磐大学で開かれる日本畜産学会で、北大が発表する。
この天然素材はカシューナッツの殻から抽出した植物油と、シュードザイマという酵母菌が生み出す界面活性剤の2種。牛の四つの胃のうち、第一胃(ルーメン)内の胃液の粘り気を下げ、メタンの発生を抑えるという。
環境省によると国内の牛(肉用・乳用計約440万頭)からげっぷとしてでてくるメタンの量は年32万3000トン。二酸化炭素に換算すると年678万3000トンとなり、国内の温室効果ガスの年間排出量(二酸化炭素換算)の約0.5%にあたる。
出光は今後試験を重ね、どのように牛の胃に素材を送り込むかなども検討したうえで、11年度中にも商品化したいという。
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